先月のことですが、突然インクジェット プリンターのブラック顔料インク(PGBK)だけ印字不良が発生してしまいました。
今まで何台かのプリンターで幾度か印字不良の改善をしたことはありますが、今回の不良原因には諦めを覚えるほどに苦戦しました。
キャノンのプリンターの場合はだいたいヘッドが外れるタイプなので、インク詰まりなどの洗浄方法も広く知られています。しかし、今回はそれが原因ではなかった、今までにはあまり考えもつかなかった原因を知った気がします。
これは独自の見解なので100%断定できることではありませんが、インクジェットがしっかり噴射しなかった原因、それは「インク残量検知機能」が影響していたのでは?という結論でした!
そこで今回は、この見解に至った経緯も合わせてこの検証を記録として綴っておきたいと思います。
5色または6色インクカートリッジの一番大きいインクPGBK(顔料ブラック)は主に文字を印字するのに使われているようですが、画像などを印刷する時にもそれが不良になっていると細かな黒色が出なく変な色合いになってしまいます。
画像などの印刷が変な感じになっている時はインク詰まりの可能性があるので、通常はまずインクのノズルチェックパターンで何色が出ていないかを確認します↓
ブラックインクのPGBKの場合は、細かい網目のパターンが綺麗に印刷できるかどうかで目詰まりの判断をするのですが、網目がしっかりと印刷されていない場合はクリーニング機能を使います。
また通常クリーニング機能で変わらない場合、さらに続けて強力クリーニングすれば大抵は網目が全てはっきりと出るのが普通で、その症状としては比較的に軽症だったことになります。
しかしそれでもチェックパターン印刷が良くならない時には、直接的に洗浄しなければなりません。キャノンプリンターの場合は多くの機種で、このヘッドを外すことができるので直接洗浄できます↓
以前も他のプリンターでヘッドを外して洗浄したことがありましたが、久しぶりに今回も外すことになりました・・(-_-。
*今回、何回かクリーニングを試しても全く改善できなかったので、かなり頑固なインクヘッド詰まりだと思ったのです!
そして今までにも実施したことがあるように、ヘッドを丹念に洗浄するのでした。ヘッド洗浄液やシリンジ等を使ってクリーニングを施しますが、頑固な詰まりには一晩漬け置きも必要です。
ある程度の時間はかかりましたが、シリンジを使った(吸わせたり吐き出させたり)洗浄では大きな効果が期待できるのです。
電気信号の接触不良も考えられると思い、今回はコンタクトスプレーも使ってもみました。↓
とにかくPGBKブラックをメインに洗浄しましたが、できれば再度ヘッドを外したくない気持ちから、極めつけに一晩の漬け置きもやっておきました!
ここまで完璧に洗浄しておいたのであれば、むしろ出ない方がおかしいので(逆にこれでダメなら)諦めもつくというもの・・。
ということで一晩漬け置き洗浄↓(黄緑色の洗浄液)
こうして翌日、一晩漬け置きしておいたヘッドを綺麗に乾燥させてプリンターに戻した後、いよいよ再びチェックパターンの印刷をして確認となります!
最初はヘッドの中にインクが浸み込んでいないため、機器がクリーニング機能で吸い込みするのに多少時間がかかりますが、大きな期待をしつつ待っていました。
が、しかし・・
初回のチェックパターン印刷で、まったくブラック網目が出ていなかったのです・・!
もしかしたらインクが大きいので浸み込みがまだ足りないのかもしれないと、仕方なく何度かクリーニング機能をやってみました。
しかし昨日あれだけヘッド洗浄したにもかかわらず、それでもまだこんなに出ないとは大きなショックでした!
(↓の経過画像を参照)
上の画像で分かる通り、強力クリーニングを何度か続けて試しても完全には網目が復活しません・・
また、別の新品インクカートリッジを入れ替えてみてもダメだったのです。
そしてこうなると、もう既にこのヘッド自体が壊れてしまっているとしか考えられませんでした・・
そして、やはり新しいヘッドを買うしかないのか・・(-_-)と諦めムードになっていきます。(機器自体はまだ印刷3千枚程度なので、ヘッドだけ)
しかし ここで最後にふと思いついたのは、別部屋にある同じ機種のプリンターのヘッドを外し、この不良ヘッドに交換してパターン印刷をしてみることでした・・(これでダメなら本当にダメだと判断できます)
すると不思議なことに、何事も無くPGBKブラックの網目がはっきりと印刷されていたのです!(もちろん他の色も綺麗に)
なぜか綺麗に出たPGBK↓
2Fにある同じ機種のプリンターでパターン印刷してみると、ここではブラックのPGBKがはっきりと印刷されていた↑
これは、いったいどういうことなのでしょうか・・?
ということは、このヘッドは特に壊れてはいないということになりますよね・・!
そこで今度は逆に、正常である2Fのプリンターのヘッドを1Fのプリンターに取付してパターン印刷をしてみます・・
すると、やはりこのブラックだけが出なかったのです!(2Fのヘッドは正常なはずなのに・・)
この結果から解かることは、ヘッドの不良ではなく機器側の何かが悪いということが考えられるわけです。
そこで思い当たることが一つありましたが、果たしてこの原因に関係があるのか?
と、その時はまだ自分でも全く見当が付きませんでした・・
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