ある時 気づくと、目に映るゴミ、糸くずの様なものが
目の中に漂っているのでした。
これは私がまだ20代の後半頃、体験したことを想い出した為
それを記しておこうとするものです。
網膜の危険を知らせる飛蚊症状
私は20代の後半ごろ、知り合いの紹介で入社した会社で
細かい公共工事の図面と、毎日向き合う仕事をするようになり
比較的近視だった状態が、さらに度を増していったのです。
そして仕事を始めて1年後、視力がさらに落ちてしまったある時
快晴の青い空に目を向けると、縦に垂れて映る透明の糸
の様なものを感じます。
その頃には、毎日の目の疲れによって眉間にも
こめかみにも鈍痛が起きるようになっていました。
まだインターネットが無かった時代ですから、調べるのは
図書館や本屋でした。
目の病気の本を読むと、自分の症状は「飛蚊症 ひぶんしょう」
ということが分りました。
下の図は眼科で説明受けた時の図ですが
硝子体の中に漂い浮かぶ物が、目に映ります。
この症状は、目の中にある硝子体というゼリー状の中に異常が起きた
という合図であり、高齢化の原因の他には極度な目の緊張等駆使した結果
、近視状態で発生する例が多くみられるとありました。
医者に行くのが嫌いな私でしたが、祖母の盲目状態を知っていたので
目だけは大切だと思い直し、専門眼科へ診察に向かいました。
眼底検査をする際に、初めて体験した「散瞳 さんどう」という
瞳(瞳孔)を広げるための目薬式の麻酔をしました。
よく亡くなった動物の瞳をみると、開きっぱなしな事がわかりますが、
生きている時は、光によって瞳孔が閉じる反応をするのですね。
麻酔をすると、およそ3~4時間はずっと効き目は続きますから
昼間なら眩しくて目を開けていられません。
しかも屈折が調節できていないため、すべてがボケて見えますから
歩くことはできても、運転なんかはできませんね~!
(それを知らず一度、バイクで怖々と帰宅したことがあります・・)
目の酷い駆使の影響で、私の右目眼底にある網膜は部分的に剥がれようと
していたらしく、急ぎ近日中に手術を勧められます。
手術といっても目を切開するわけではなく、開いた瞳孔から
レーザー照射して焼き付けするというレーザー手術でした。
アメリカで発明されたこのレーザー治療は、日本で1980年代から
行われるようになり、その頃この病院でも導入したばかりでした。
私はレーザーとはいえ、手術と聞き
「痛いのかな~? 熱いのかな~?」と大変心配だったのですが、
結果的には、まったく痛くもなく熱くもなく
何にも感じませんでしたので、本当にやったの?と疑ってしまうくらい
手術という体感がありませんでした。
しかし実際の焼き付け部分、右斜め下部分をテレビ画像を見せられると
凄い技術だなぁ~と感心したのでした。
(あれから何十年経ちますが、その部分は剥がれることはないのです)
網膜が剥がれると、何も映らなくなってしまいます。
映画館で言えばスクリーンにあたるからですね~!
しかし、眼科の医師は
「飛蚊症の症状は仕方なく残りますが、何年もするうちに慣れてきますよ!」
「網膜が剥がれないようになっただけでも、失明の可能性は非常に低くなった
ので良かったのですよ!」
と言っていました。
その通り、しばらくは「目に映る縦長の透明な糸くず」に気になっていましたが
何十年も経過していくうちには、意識的に見る以外は特に気にすることが
なくなっていました。(今でも見えます・・)
我祖母は、中年時代から亡くなるまで
ずっと目が視えないまま一生を耐えました。
五感といわれる、味覚、臭覚、聴覚、触覚
そして、視覚 どれも大切なものですが
特に視覚が大切さ1位だと思います!
目が視えないままで、ずっと生きていくことができますか?
遠い昔、亡き祖母から聞いた話ですが
「その昔、お爺さんの知り合いの嫁は、姑と仲が悪くてな~
老いて病気で失明した姑のご飯に、芋虫をのせたとさ!
姑は見えず食ったら にげえ飯だと言ったらしいよ!目が見えねってのは、大変なんだよ・・ 」
携帯電話からスマホの時代へ変わり、子供たちの視力が危ないですが
技術の進歩の代償は、いた仕方なく現代病として起こってくるのですね~
今現代は、当時よりも格段と技術が進んでいますので、
もっと良くなったと思われますが、視界に何か透明に動くものが
見えてきたら、眼底検査を受けて網膜剥離がないかを知ることです!
もう1つ、ヒントを聴いたので記しておきましょう・・
<目は、瞳孔が開いた状態が一番癒されるんですね~>
(緊張してない状態なので休めるのです・・)
この今回の記が、読んだ方に何かしらの参考になれば幸いです。