前回、第一章の続きから..
単なるゴミ屋敷ではなく、おぞましいゴキブリ屋敷を苦闘の末
無事清掃処理できた私は、残り限られた期限までにどうにか
人間が住める、まともな室内に変えなければいけないのでした!
これは、年配者の仲間入りとなった歳頃の私が
40年前まで家族であった父親の介護支援の始まりとして
最初に訪れた大きな試練、ゴキブリ屋敷との闘い・
DIYリフォーム苦闘記を、数回に分けて綴っていくものです。
今回はその2回目、リフォーム編となっております。
< 屋内の黒カプセルを除去完了 >
この家の見える範囲、屋内全てをチェックしてみると
玄関の下駄箱や、風呂場、台所の棚、トイレの天井など
あらゆる箇所に黒いカプセルは付けられています。
長年の無掃除状態だったせいで、何年前に付けられたのか
屋内全体が汚いので、その新旧さえ解りません。
「まったく~、こんなところまで~!」
「ほとんど一軒まるごとじゃないか~!」
と、思わず口に出してしまうほどの凄さだったのです!
犬や猫も飼っていたようですが、これではまるで
「ゴキの家に、犬と猫と人間が飼われていた様なものだな~」
と思いました。
こうして様々な箇所に付けられた黒カプセルを、黙々と
削ぎ落していると、やっぱり時々
「私はいったい、何でこんな事を平気でしているの?」
と冷静にやっている自分が問いかけてきて、不思議になるのでした。
「取り壊した方がいいよ~!こんな家は」
と、業者が言っていた言葉が脳裏に浮かんできます。
< そして ようやくDIYリフォームを開始 >
開始から、1週間を過ぎた頃の7~8日目
ようやく、だいたいの屋内見える箇所のカプセル駆除も終え
リフォームを開始となりました。
念入りに掃除機をした後に、長年の汚れとダニを削除する意味で、
漂泊・除菌散布とバルサンを使用しました。
予算が無いので、なるべく使えそうな物は使用しました。
丸めてある新品1帖カーペットが沢山ありましたが、黒カプセルと
冬眠ゴキの姿が入っていたもの以外は、綺麗だったので使用。
今回のメインはヘルパーさんの必ず入る、台所と居間の4.5帖なので、
そこは力を注ぎます。
台所の床、今にも抜けそうな感じのペコペコ床を補強というか
隠すための早期施工をしました。
なるべく厚みがあって、安価な一枚板をホームセンターで購入し
床寸法を測って切断し、インパクトで長ビスを打ち止めました。
素人なので適当ですが、隙間ができた箇所は虫が通れない対策に
クッション剤やシリコンシーラーで埋めてしまいます。
その後、安価で明るい色のクッションフロアーを選び
床に貼っていきました。
台所の流し台や、ガス台なども汚いので100均で装飾になる物を
揃えてどうにか以前よりは綺麗になっていきます。
4畳半の汚い壁や、襖戸なども100均で売っていたシール式で
貼ってしまいます。
ペンキも必要になり、高いですが購入して塗っていきました。
9~11日目
ここまで苦労した甲斐があり、次第に人間が住める屋内になっていき
怖ろしさもなくなったので、手伝ってくれる家族も出てきた
おかげで作業は数倍早くなり、終りも見えてきます!
ホームセンターで安価なジュータンを買ってきて、敷いてみると
本当に綺麗な部屋に感じてきます!
汚くぶら下がっていた、ヤニ染めの照明を処分した代わりに
リサイクル店で安価の綺麗な照明も用意しました。
それと、凄い危険なコンセントの焼け焦げも2か所あったので
電気工事屋に交換してもらいます。
トイレは昔ながらのポットン式ですが、そこに被せることができる
綺麗な洋式変身用具がネットで安かったので、注文します。
地震の影響でしょうか、外壁との間に縦に大きく隙間が開いているのを
発見したので、手洗い台の隙間と同様に発砲剤で塞ぎますが
膨張が止まった後にカッターで整えます。
DIYも終わりが見えてきた、ある時
「こんにちわ~」と、介護施設の方が急に訪れます。
しかも、我父も一緒でした・・
ペンキもまだ終わってなかったので、内装業者の現場みたいでしたが
「一人急に入居しなければならない方ができまして、
明後日夕方ぐらいには帰宅させていいでしょうか?」
と言ってきましたので、予定より早いと焦ってしまいましたが
どうにか急げば、明後日の夕方までには大丈夫な気がしたので
OKと伝えますが、施工している状態を見た我父は
特に喜んでいる様子もありませんでした・・(ボケたのか?)
台所には必ず無くてはいけない冷蔵庫と炊飯器は
リサイクル店で、安価の見つけてきました。
それにしても、回収に頼み処分したあの古く汚い冷蔵庫は
本当に酷かったです。
いつのだか不明なメンチカツとアジフライの惣菜は、まだマシで
上段、中段、下段すべてにデカゴキ体、冷凍庫に冷凍デカゴキ
もう言うのも慣れましたが、炊飯器にデカゴキ
その釜下にも、せんべい状ゴキ体・・
でした。
もう一度言ってしまいますが、
「よく平気でこんな所に住んでいたな~!」
*ちなみにこの後、夏に向かっていきますので念の為、
ゴキ再発防止対策として、あらゆる箇所へホウ酸団子や
コンバット等 撃退薬を仕掛けておきました。
(この夏は、かなりの効果を確認できました!)
開始から12~13日目
明日には施設から戻ってくることなので、急いで仕上げに入ります。
台所はだいたい仕上がってきたので、メインの居間にカーテン取付や
TV台のセットも綺麗に設置し、配線も完了。
R店で見つけた、リクライニング可能ベッドもセッティング。
6帖もカーペットを敷けたので、組み立てクローゼットを設置
でも着る物もだいぶ捨てたので、残っているのは僅かな服でした。
どの部屋も新品のカーペットなので
もうこれで、土足ではこの家に入れません!
(父の家もアメリカ式から、ついに日本式へ)
それでは、完成をお見せとなります!
(ビフォー(ゴミゴキ部屋)を観たい方は前回の部屋をご覧下さい・・)
若干の追加作業などは、この後も少しづつ出ましたが
自分でも<この凄い体験を>よくできたなと今でも思うものです。
そして、業者でもなく経験もなく、おまけに若くない私が
できたのですから、たぶん同じ様な立場になったら
みんなさんも同じ様に、乗り越えることができると思います。
老人が老人を世話しなければならない、老老介護時代
今回の私の奮闘記が、何かの参考になれば幸いです。
また、最後まで読んで来てくれた方に感謝申し上げます。