空気中に漂う微生物やカビ細菌から肺炎を防いでいる抗体に感謝知る記




今年の大きなショックは「大御所・志村けん」の訃報でした。新型ウイルスに侵されて致命的肺炎を受けてしまったのです。子供の頃から「笑い」を戴いていた私も、これには本当に信じられない思いでした。

肺細胞がウイルスの増殖によって広い範囲に壊されてしまえば、その部分は穴が開いて防御力を失っていきます。そしてまるで置いたままのミカンやパンの様に、空気中の微生物・カビや細菌にも侵されていき次第に細胞は腐っていくのです。

今回の大きなショックによって「細菌やウイルスの脅威」について様々な事をあらためて知らされました。致命傷はコロナウイルスが直接の原因ではなく、常に様々な所に存在している細菌やカビ類に侵されてしまったということなのです。

息と共に埃と微生物やカビを吸い込んでいる!

電子顕微鏡でないと観ることができないウイルスに、私たち動物は直接どうすることもできませんので、自らの抗体に委ねるしかありません。本当に抗体頼みで私たちは生かされているのです。

生活している環境には、いつも常に多種の微粒子・微生物に囲まれていますが全く肉眼では見えません。しかし、置きっ放しにした食べ物が次第に腐ることは誰でも知っています。

私たちは日頃、この目に見えない小さな微生物の脅威を「物が腐る」という認識によって知らされているはずなのですが、いちいち気にして生きているわけではありません。逆に、常に気にしていたなら息さえもできないでしょう。

空気中に浮遊する微生物の主なものには真菌細菌、そしてウイルス類があります。空気に浮いて生きているわけではなく、風によって舞い上がっている状態でありエアロゾル化といわれる感じです。

人や動物が立って歩くと空気も動くため、地面にあった微生物や菌、ウイルスも風圧によって舞い上がるのです。家の中でも埃が舞っているのを視えたことがあるはずです。

ある研究によれば、空気中から最も多く検出された物は「クラドスポリウム属」であるカビ(クロカビ)だということですが、この浮遊カビが食べ物に着くと増殖していくわけです!

仏壇にあげておいたミカンが腐っていたのを想い出しますが、上の画像の様にチーズやジャガイモも腐っているのを見たことがあるかもしれません。

ということは、私たちは知らずに知らずに微生物などを吸っているわけです。常に見えない埃や微生物・カビの胞子を体の中に空気と一緒に肺へ入れているということです。

下の画像は家の外に生えるカビ類を撮ったものですが、風や雨に運ばれて外壁や木に付着し増殖しています。屋内だけでなく外にも微生物・カビ類の胞子が漂っているのです。

日本では玄関で靴を脱ぐ習慣となっていますので、家の中に外地面から付着した微生物が一緒に入る可能性は少ないですが、外国では靴のまま部屋の中へ入りますから 様々な微生物・土壌細菌が床に侵入しているのでしょう。

一方で、青い空の下で白い砂浜、綺麗な海の浜辺を想像してみてください。

そんな空気の綺麗な場所ならば、埃や微生物・カビ粒子などは吸わないでしょう・・

抗体が守ってくれていることに感謝!

「見えない、分らない」ということは幸せなことかもしれませんが、料理がお皿に盛られると間もなく、人の動きに舞っていた空気中の見えないホコリや微生物が付着してきます。特に湯気が出ていない冷めた食べ物は直ぐに無防備でしょう。

そして私たちは運ばれてきたその料理を食べることで、付着した見えない物も一緒に体内に入れてしまうわけですが、唾液や体液・胃液によって防御できているのです。

こうして私たちは常に抗体に守られているので、埃を吸ってもカビの胞子を吸っても放置した食べ物みたいに腐ったりはしません。

しかし、エイズウイルスによって体の抗体を無力化された場合は「亡くなった体と同じ」様になってしまいます。これは生物にとって本当に最悪のウイルスだと思われます。ほとんど抵抗力を失わされますので、体中があらゆる微生物・細菌・カビ類に侵されてしまうのです。

ケガをして皮膚が傷つくと血が出ますが、血液の中にも白血球という抗体がいてくれます。傷口が化膿してしまった経験があるかもしれませんが、しばらく膿が出た後にカサブタに変わることができれば完治へ向える合図になっています。

しかし、もしその抗体の力が弱ければ、ブドウ球菌や緑膿菌などの細菌にさえ負けてしまい炎症が広がってしまうわけです。なので、抵抗力を保っていなければならないということです。

肺の細胞を破壊され炎症が広がってしまった状態の場合、多くの場面で人工呼吸器を使って息を助けているのを観たことがあると思います。しかし、肺細胞の大部分が壊れてしまっていれば呼吸器を使っても無意味になります。

電子顕微鏡でなければ見えないという極小物質は、人工呼吸器からも弱っている肺細胞へ流れてしまっている可能性も大いにあります。逆にいえば、これによって復活できる状態であるならば、抗体はまだ十分に力があったということでしょう。

今回の世界的な大事件である「ウイルスによる肺炎症」に、あらためて我々の抗体力の大切さを知らされるものでした。

ふだん普通に呼吸している時にでも、いつでもどこでも常に体内に侵入してくる肉眼では見えない「カビ細菌や微粒子の脅威」が存在しているということ。

そして、その毒物から常に守ってくれる我々の抗体に、感謝しなければと思わされました。


お終いに

「ウイルスや細菌が人類を襲って次々と細胞を壊していく」というのは、何かに似ている気がします。

何かと想えば それは、「地球に我々が増殖し破壊していく」と似てるということです・・