昨今 アーバンベアという言葉を聞くようになりましたが、人間の住む町まで野生の熊が姿を現して家畜や作物に被害を与えたりするだけならまだしも、人を襲ってくる事件がニュースで多くなっていることは非常に問題だと思います。
今では高齢化などで少なくなってしまったハンターが依頼され対処していますが、そこに暮らしている住民の緊張や不安を知らない遠くの見物人からの誹謗中傷は常に続いているのが現状です。
「熊を駆除すべきではない!」とか「熊が可哀そう!」「命をなんだと思っているんだ!」とか言っていますが、そこに住んでいる人々にとっては日常生活が危ぶまれていることを知らないのでしょうか・・熊は駆除しないでと言っているにもかかわらず、日ごろ普通にゴキブリや蚊は駆除しているわけですから、それは正に「命の偏見」と言わざる負えないわけです。
今回は「熊の命とゴキブリの命とどういう違いがあるのか?」も踏まえて、昨今の熊に対する考えを綴っておきたいとと思います。
主に熊による被害は北海道や東北地方に多いですが、その昔1980年代にはそんなに熊被害ニュースは無かったと思います。その証拠に、私が大学生の時に単車で北海道を一周した時は自然林道を走っても熊一匹見かけたこともなく危険看板も見なかった為に何の心配もなく山でキャンプテント泊して廻ったものでした。
その時代はハンターが熊を狩猟して数を減らしていたからだと今ははっきりと分かりますが、やがて狩猟に制限をかける時代になっていきどんどん増えていってしまった結果が今に至るのでしょう。
100年以上前の大昔には村人を次々と襲って大きな被害を与えた大事件(三毛別羆事件)もありますが、野生の熊は肉食のライオンや虎と変わりなく人間にとっても恐怖の動物なのです。
彼らにとって人間が力弱い存在であり簡単に獲れると分かったら、尚更に危険な野獣と変わり我々を単なる餌と考えるようになるでしょう。
犬などの様に小さなころから育てている場合は人間に対して餌だとは思う事はないでしょうけれども、それでも力の差は全く違うので飼育員でさえ襲われてしまうことがありました。
愛嬌のある人気のパンダも熊と同じような種ですが、食べ物は全く違って笹を主な餌にして肉を食べることはないとはいえ、熊と同じように爪や力は強いので人間の力では勝てないでしょう。
山に山菜を採りに行って熊に襲われてしまう事件がニュースでありますが、防衛のために人に危害を加えるのならまだしも、襲って人を餌にするというのはもはや脅威の存在としか考えられません!
人間同士さえ脅威から身を守るための戦争を起こしているわけですから、人間にとって生活を脅かす危険生物の排除は仕方ないのではないでしょうか。
北海道や東北地方で熊から人々を守るためにハンターに依頼して駆除をすると、他の地域から誹謗中傷の電話や連絡が寄せられています。(酷い場合は2時間も苦情をするようで)
そこでニュースになったのは、市長が言った一言「熊を殺さず貴方に送りますから、そちらでしっかりと管理願います!住所をお知らせ下さい!」は称えるべき強烈なアッパーだったと思います。
「動物愛護団体」がクレームをいうのは理論性と共に訴えることだとしても、一般人が何の解決策も唱えずに単なる苦情を嫌がらせにして行うことは理に適う事ではありません。
「熊を駆除するのは反対」だとか「命を奪うのは可哀そう」とか訴えている人たちは、人間の血を吸う蚊やヒル、家に出るゴキブリ、スズメバチも駆除反対と考えているのでしょうか・・
もしも熊がゴキブリの形をしていても可哀そうと思うのでしょうか・・森から町に出てくる1.5mの野生のゴキブリをハンターが駆除したとしてもクレームを言うのでしょうか・・(様相への偏見)顔や形で判断ですか・・
日ごろ家の中に蚊やゴキブリが出てきたら「命を何だと思っているんだ!」と言って駆除していないわけがありませんよね・・大きさや形が違うとはいえ、同じ命には変わりませんけれども・・
正当防衛という言葉の意味は、自分を守るために相手に危害を与えざるおえないということであり
それと同じように「熊から・スズメバチから・蚊から・トコジラミから」身を守るためには近辺から排除しなければ、おちおち生活ができないということです。
人にとって危険生物に顔や形などは関係ないのです。
人間こそ戦争で人間を駆除している現状、ウクライナ侵略やガザへの攻撃、領土紛争などで他国の人間を駆除しているのですから、熊の駆除よりももっと深刻な問題でしょう!
熊といっても森の奥に住んでいて人間社会から遠い所までわざわざ探してまで駆除するというわけでは今はない(自然保護という意味でも)と思います。(昔は狩猟であったが・・)
人間を襲って危害を与える性質の方が悪いので、爪が鋭くてもウォンバットやコアラの様におとなしく頭を撫でられる動物であれば駆除は当然に必要ないでしょう。
とにかく人間を見たら襲わずに逃げてしまう性質の動物ならば良いのですが、鋭い爪や牙で攻撃してくるのですから、たとえ1.5mの熊の体長であっても力は強いので素手で対処できるはずがありません。(強いボクサーや空手家でも肌を割かれて終わりです)
熊は記憶力も優れていて非常に執着心が強いので一度味を覚えたら再び同じ個所へ来る為、捕獲して山へ返しても戻ってきてしまう可能性が高いといわれます。
軽井沢の様に人の住む地域から徹底的に隔離するシステムがあれば被害は無くせると思われますが、東北地方や北海道などの広大な地域では管理しきれないでしょう。
2000年代になってから特に近年、熊の人的被害ニュースは本当に多くなりました。
原因は増え過ぎてしまったから人の住むところまで溢れているのではないでしょうか・・人間も増えていって住む場所を拡大してきたと同じように思えます。
増えていった熊たちも自分の縄張りがあり、そこを追われた若い世代の子供たちがどんどん自分の場所を探しにくるしかなくなっているのではないでしょうか・・
そうなると人の住む場所に進出してくるので人に遭遇するのは当然なのですが、野良猫などみたいに一緒に暮らすわけいきませんので仕方がないのです。
こうなると致し方なく昔の様に数を管理していくしかないでしょう。人のためには仕方なく。
人が被害にあってしまうのを許せる人たちがいるでしょうか・・人と熊とどちらを助けますか?
自分の子供や親兄弟が被害にあって体を引き裂かれ命を奪われたら、悔しいと思わないのですか・・それでも可哀そうだと思えますか?
恐々と毎日生活し安心して散歩できない人たちの気持ちを、自分の事の様に考えてあげましょう!
地域の人たちが安心して散歩ができるように願うものです・・