人類の社会環境は高度な技術的発展によってここまで豊かに（便利に）なってきましたが「人間の精神（心）」は全く進歩なく、大昔とあまり変わっていないと思えるのです。
少し前のこと、テレビで1988年頃の懐かしの映画「バックトゥザフューチャー２」を放送していました。このシナリオでは30年後つまり2015年頃の街の風景を表現していて、空には自動車が飛んでおり一瞬で乾く服や自動で紐が締まるスニーカーなどもありました。
これは当時1985年頃の未来の想像風景だったのですが、実際には2015年ではまだ映画の様にはなっていませんでした。しかしこのシナリオよりは少し遅れてはいるものの、2020年代へ入って確実に空を飛ぶ車は現実化へ向かっています。
今では当たり前の様に使っている自動車や飛行機、電子レンジやパソコン、スマホなど2000年前から考えると当時では考えもつかなかったほどで、このように人類の技術進化は着実に進んできました。
その反面、（現在までこんなに技術的に進歩したにもかかわらず）残念ながら人の精神（心）だけは大昔からあまり変わっていないのではないでしょうか・・
ちょっとしたことで怒ったり憎んだり危害を加えたり、同じ人間・民族同士でいがみ合ったり戒めたり他人のものを奪ったりと、これでは人類は大昔から精神（心）的に全く変わっていないのではと思えるのです・・
現在、武士がいた時代からは比べものにならない程の高度に技術的進歩をした社会になっています。
しかし、こんなにも人間の技術・社会が進んだにもかかわらず大昔から今だに人の心だけは進歩できていないように思えます。
毎日、何処かしらで起こっている人間同士の争いごと、暴行・殺人事件や窃盗事件、果ては侵略戦争など、この覇権争いや領土争いを起こしている人間の心というのは、まるで武士がいた時代とほとんど変わらないままであると言えないでしょうか・・。
人類の精神（心）が進歩しているならば、同じ人間同士の争い事などは決して起こらないはずです。
こんなにも技術的に進歩してきた人間、それにもかかわらずこの広い宇宙から見ればこんなに小さく狭い星（地球）という空間の中で、同じ人間同士がいまだに争い合っているのです。
いまだにこの状態では、車やスマホなどがなかった大昔の人間の行為（心・精神）と全く同じです。
1945年8月、日本に人類初の原爆が使われて多くの罪のない人間がこの世界から消されてしまいました。
この原子爆弾を発明した人間という地球生物は、今ではこの地球さえも消し去ることができる程に沢山の強力な核兵器を持っています。
これは人類同士の争いに勝つために開発された最大の兵器なのでしょうけれど、その前に「争いごと自体」を発生させない精神（心）の方が開発されるべきだったと思うのです。
この西暦2000年という時代になったのにもかかわらず、いまだに世界の何処かで戦争が起こっていること自体、精神的には全く進歩していないと言えます。
ウクライナへ侵攻したロシアは、まるで1940年代の世界大戦の模様を再現をしているようです。
ドイツがヨーロッパに侵略戦争を起こした時代、日本が中国やアジアへ侵攻していった時代と全く同じです。（昔と同じことを繰り返している）
無差別殺戮、強奪略奪、非人道的行為、プロパガンダなど、当時の日本軍もドイツ軍も侵略者は今のロシア軍のしている行為と同じことをしていたのです。
「人類の戦争は無くならない 人類が存続しているかぎり・・」
というセリフがありました。ニコラスケイジ主演で最初の原子爆弾を輸送したアメリカ軍艦インディアナポリスの物語、映画「パシフィックウォー」での一言です。
続けて、艦が無事にＢ２９の出動地テニアン島に到着した後の艦長の一言も印象に残っています。
「私は思った。この重大な荷物を艦から降ろした後々、人類の戦争の本質が一段変わってしまうのではないかと・・」
毎年8月になると広島や長崎で式典が開催されています。
原爆の様な大量破壊兵器は使ってはならないと世界中が訴えていますが、普通の砲弾攻撃やミサイル爆弾攻撃なら良いのでしょうか？
戦争に使われる兵器は殺戮・殲滅のために使われるので、すべて同じではないでしょうか・・
本当ならば、戦争に戦争犯罪など「ルール」が決められていること自体がおかしいと思います。
戦争はスポーツやゲームではありません。殺し合いは試合ではありません。戦争にルールがあるならば、それはとても滑稽なことです。
戦争という殺し合い自体が戦争犯罪だと思うのです。
殺し合いにはルールもへったくりもないのです。何しても勝てば良いという、まさに野生の生き残り合戦です。本来こんな低レベルなことを、これほどの高度な知性を持つものが行う行為ではないのです。
たとえ他人の人生を戒めて少しだけ先にこの世から消したとしても、いずれ自分も遅かれ早かれ同じ消滅の時が来るのは全く下等な考えに思えます。
どんな国でも戦争で犠牲になった兵士一人一人にも家族がいるはずです。生んでくれた親がいるのです。戦争するために産んで育ててくれたわけではないでしょう。戦うために作られたロボット兵士ではないのです・・。
西暦2000年代に入って益々最先端技術で発展していく人間社会にもかかわらず、どうして人間の精神（心）だけは大昔と変わっていかないのでしょうか・・なぜに何千年経っても未だに人間の心は進歩しないのでしょうか・・
アフガンや中東問題、ロシアの侵攻などは、わが国日本の鎌倉時代や戦国時代の様な領土取り争いごとと何も変わっていません！
同じ人間同士がいがみ合い、殺し合い、詐欺、などを大昔と変わらずに今だにやっているのです・・
もしも人間がもう少し頭脳（脳力）が無かったらならば、自動車や飛行機、PCやスマホが発明されなかったかもしれませんが、原子爆弾やミサイルなども発明されなく、広島や長崎にも使われることはなかったでしょう！
自動車が無いので交通事故もないし、あおり運転トラブル等も起きなかったでしょう。
今や便利な社会環境になってしまった代償に、別の嫌な事（リスク）が発生してしまったのです。
高度な文明にはなってないでしょうが、幼い子供同士の喧嘩程度の争いレベルなら、むしろ今よりももっと平和だったかもしれません・・
今まで数百年も生きられた人間がいますか？ 逆に、何百年も生きていたいと思いますか？
今のこのままがずっと続いていくと思っていますか・・？
その昔に天下を取った者、皇帝になったものも今では全て過去になっています。
全てのものには始まりがあり、そして終わりも必ずあるもの。
みんな最初は小さくて、そして早くも遅くも仕方なくもいずれ終りを迎え入れる時がくるのです。
貧乏もお金持ちも権力者も関係なく、どんなものにも平等に必ず終わりが訪れます。
この逃れることのできない事実（万物の掟）を、全ての人類が精神的（心）に理解すれば
現代の高度な技術進歩に釣り合うような、人類の精神的進歩を遂げられるはずなのです。
そしてそこには微塵の争いも発生しない、高度な精神的進歩した生身の人類社会ができていると思うのです！
