オイルゲージ穴が狭くても上抜きしたい場合の試行的オイル交換の記




以前 我が家にあったSUZUKI車はK6A式エンジンでしたので、容易に真空ポンプを利用した上抜き式で容易にオイル交換ができていました。

オイル量をチェックする時にオイルゲージを見ますが、上抜き式の場合はそのゲージ穴に吸い取るための細いチューブ(ホース)を挿入してオイルパンの中に入っている古いオイルを抜くわけです。

しかし、新しいR06A式エンジンになってからそのゲージ穴から下が少し細くなってしまった様で、今まで使っていたチューブ(ホース)の太さでは奥まで入らなくなってしまった様なのです。

今まで使っていた6mm外径の吸引チューブ(ホース)が挿入後すぐにつっかえてしまい、どうやってもそれ以上は入っていきません。

そこでずっと考えていたのは、もう少し細いチューブ管等で試してみることでした。

細いシリコンチューブはどこのホームセンターでも手軽に手に入れられ柔らかくて良い反面、ゲージ穴から挿入しても中で丸まってしまう欠点がありました。

そこで、あちらこちらのホームセンターなどをあたり探せたのがABS樹脂製の外径5mmパイプでした。

↑の画像で透明のストレートパイプがABS樹脂製で外径5mmです。(外径5mmならスムーズに入っていく様なので)

少し面倒ですが、これを元の吸い取り用チューブと接続していくわけです。

まずは、元の外径6mmと同じ内径のシリコンチューブを中間として接続します。

内径6mmの透明チューブの中に元の先端を挿入し、その反対側には6mmー5mmのジョイントを使用しました。

1mmだけ細くできれば外径5mmのABS樹脂パイプに繋げることができます。

全体的の長さはそれなりに長くなってしまいますが、このまま真空ポンプ式上抜き器具が使えないよりは良いでしょう。

ABS樹脂パイプは耐熱性としてそんなには優秀ではありませんが、オイル交換時の油温は高くても50℃程度で行いますから気にしなくても大丈夫だと思いました。

外径5mmの透明樹脂パイプは、無事に挿入できて約43cmほど深く入っていきました。(↓下の画像)

とりあえずこれで吸引チューブの接続が完了できましたが、次にこれで果たしてどれぐらいの量を抜き取れるのか?というのが浮かんできます。

オイルパンの一番奥底にパイプが届いているなら抜き取れる量は大きいと思われますが、途中が凸凹等になっていれば底に残ってしまうわけです。

K6Aエンジンはオイルパンまでの形状を親切に作ってくれていた様で、ストレートに底まで挿入ができて、ほぼオイル全量に近い量を抜き取ることができました。

しかし この新型エンジンはだいぶ内部形状が変わった様なので、今回は実際にこれで抜いてみるしかありません。

期待と不安を胸にさっそく、真空ポンプ式を使って吸い上げることにします。

↑の画像のように、透明のパイプと接続チューブが汚れたオイル色に変わっていき、どんどんと吸い上げていくのが見えました。

とりあえずは吸い取り式はできると確認できましたが、問題はその抜き取り量です。

少しの間は順調に抜き取りが出来ている状態が続いていたので良かったと思いましたが、しばらくすると吸い取りの勢いが衰えていったのです・・

そこで吸い取ったオイルタンクを外から確認すると、まだまだ規定量2.5L程度には足りない状態でした。(↓の画像)

今回の車両のE/Gオイルは全量で2.7Lくらいですので、オイルエレメント内の量が約200mlとすればオイルパン内には2.5L程入っているはずです。

このレベルから考えると、おそらく残りは1L+というくらいでしょう。

ということは、パイプが到達した底には更にもう一段程の深さに本当の底があったのかもしれません。

 


↑の画像は予想として描いたものですが、もし内部の構造がこういう形状になっている場合はこのパイプでは全て抜くことはできません。

パイプの先端を始めから少し曲げて挿入すると、今度はすぐに途中でつっかえて入らなくなってしまいました。

また、パイプの先端を少し斜めにカットしてから再挿入もしましたが、このパイプは硬質で柔軟さが無いため一段目の底で曲がってくれない様でした。(硬すぎても柔らかすぎてもダメで、この素材の硬さは難しいところです・・)

車両の後ろ(後輪)を上げて前に傾ける状態になれば(オイルパンが前に傾くので)もっと抜けると思われますが、それも面倒な事です。

結局、今回はこの車両においてオイルエレメント(オイルフィルター)も交換することになっていたので、ついでとして抜き残し分は下抜きで排出することになりました。

↓の画像の赤丸部分(オイルドレンボルト)から残り(1L+)を抜きました。

スズキ車のオイルフィルターは、オイルパンのすぐ手前下に付いていますので交換がしやすい場所にあります。ちなみに以前使っていたダイハツ・タントのEFエンジンの場合は、とてもやりずらい場所(前方に横付け)に付いていたので交換しずらかったのを覚えています。

今回はオイルフィルターの交換があったのでついでに下抜きもできましたが、オイルだけの交換ならば本来は上抜きで楽に終わらせたいものです。

いつもオイルフィルター交換や従来の下回り作業をする時は、自作のカースロープを使って車体を上げる状態にしているのですが、車体を上げるその手間を省くのに上抜きオイル交換方法きがとても楽だったのです。

あと1L+がオイルパン一段下の底に残っている状態であるということが今回の結果として分かりましたので、その対処材料を次の交換時期までに用意しておきたいところです。(あと一段まで到達できるような素材・材料を使うなど)

ゲージ穴からストレート(まっすぐに)に入ってくれ、一段目の底に到達した後に柔軟に曲がって下がり、最底へ着ける臨機応変的な素材でなければなりません。


追記:適応できる可能性のある素材をいろいろと探していたところ、後日になって「PFA」という素材で作られたチューブを見つけました!(ネット通販monotaroで)

外径4mm&内径3mmで1mを取り寄せて、さっそくゲージ穴から挿入してみました。

4mmという細さも手伝ったためか、一段目つっかえてもパイプより大きく柔軟性が発揮して、少し回すと更に深く潜っていきました。(^^)/

ABS樹脂パイプの場合は差し込み口から1段目43cmくらいでしたが、今度は↑の画像の様に70cmまで到達したのです!(一番底に届いた感触と音も体感)

あとは元のホースとこのチューブを接続するだけとなりました。

外径4mmのPFAチューブにピンク色の内径4mmチューブを繋げ、更に内径5mmの透明チューブを中間にして元のホースを中に入れて接続できました。↓の画像

今まで使っていたオイル上抜き用ポンプを捨てずに再利用したいために、今回はいろいろと試行(手間と時間)がかかりましたが、これでやっと次回からはオイル交換をまた上抜きで楽にできる様になったと安心しました。(たぶんほとんど全量近く抜けると確信し)

つづく・・


~おまけ記~

今回の車両にストックの古タイヤを新品に交換して装着した際、ローターの錆びが酷い状態だったので対処しておきました。

下の画像の様にこの状態であまり錆が浸食していけば、いずれ4つのハブボルトにまで影響してしまいます。

最近は酷く錆びた箇所を止める方法として、化学的に赤錆黒錆びに変えてしまう転換剤を使っています。

いくらその時に錆びを落としても再び再発してしまうという経験から、落とすよりも簡単な塗るだけの転換剤に切り替えました。

良い天気の日は、そんなに時間がかからずに乾いて黒い色へ変化してくれます。

まるでブラックペイントしたみたいになるので塗る箇所は限定されますが、元々ブラック色でも適している箇所でしたら一石二鳥となるでしょう!

↑の画像 間もなく化学反応によって、赤錆は黒くなっていきました。

これで当分は錆に怯えなくて良くなりました。

手で触って乾いていたら、念の為にホイール側のスチール部分にもシリコンスプレーをしてタイヤを取付します。

*ここで注意点として、手で触って乾いてない時にはまだホイールは付けないようにしましょう。接合部と接着してしまい、後からホイールが外れにくくなってしまうからです。

 


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