「あれから10年、されど10年」を想う記・長くもあり短くもあり




あれから10年、それはあっという間でもあり・長かったと思うこともあり 、これまでの間には様々なことがあったことでしょう。この10年という歳月の中に・・

この10年、私も変わりました。生活も仕事も、知人も友人もこの10年で大きく変わりました。私と同じ様に、10年前と環境が大きく変わった人は多いのではないでしょうか・・

今回は、短くもあり長くもあった自分と社会のこの10年を振り返ってみようと思います。

この10年の間、本当にいろいろな事がありました。

特に東日本に住んでいる人たちは、あの信じられない大きな出来事が起こってしまった以降、人生が大きく変わってしまったという人は、きっと多いはずです。

思い起こせば10年前、明日に大きな大災害が起きるとは誰にも分かりませんでした。

不運にも被害に遭われた人たちも、明日に人生の終了が来るなんて思ってもいなかったのです。

現地であわよく被害も免れた人たちも、この先どうなるのか途方に暮れてしまったことでしょう。

当時私の通っていた仕事場も崩壊状態になり、果ては仕事を変えなければならない転機(運命)となってしまいました。

大震災後から今日までのこの10年の間に、知人や友人も亡くしました。思えば、あっという間に経過した歳月でしたが、その年月の中身には多くの出来事があったのです。

この10年の経過を主な出来事で想う

大きな災害が起きてしまった2011年から、今までの10年を社会の出来事から振り返ってみました。

翌年の2012年(平成24年)5月は、東京スカイツリー開業がありました。東京タワーより遥かに高い634mになりました。

7月にはロンドン五輪が開催され、日本は史上最多のメダル38個を獲得しました。そしてこの年、大きな話題となったのは何といっても、12月の衆院総選挙で政権が代わり新安倍政権となった事でした。

そして2013年(平成25年)1月、「アベノミクス」が始まりました。東京オリンピックの決定もこの年にあり、国内も沸き立ちました。スマートフォンの「LINEアプリ」が成長し始めたこともありました。

2014年(平成26年)3月、日本一の高さ300メートル高層ビル「あべのハルカス」開業。震災から3年経過し、仮設住宅に住んでいる人は約9万人に。

4月には消費税が8%に引き上げとなりました。8月には広島豪雨によって土砂崩れが起き、多数の被害者が出てしまいます。また、東京中心にデング熱が70年振りに国内で感染者を広げました。9月には御嶽山噴火があり、戦後最大の火山被害となったのです。

2015年(平成27年)3月の北陸新幹線開業で、東京ー金沢間が1時間以上短縮となりました。マイナンバー制度がスタート。新幹線のぞみで可燃液体を撒いた火災事件が発生。この頃、中国観光客の爆買いが話題となりました。ISイスラム過激派が日本人を脅迫・殺害。

2016年(平成28年)2月、北朝鮮の長距離弾道ミサイルが太平洋へ向けて発射。4月には熊本地震による多数の犠牲者が出てしまいました。

7月、オバマ大統領が広島へ訪問。ポケモンゴーが大ブームに。元防衛省の小池百合子が女性初の都知事に。天皇陛下が生前退位を望む。

2017年(平成29年)1月、オバマ・アメリカ大統領からトランプへ交代し世界が困惑。

北朝鮮の金正男マレーシア空港で暗殺される。北朝鮮はこの年に何度もミサイル発射し、日本へ不安を与え続けました。7月に九州北部豪雨で大きな被害が。天皇退位の日が2019年と決まりました。

2018年(平成30年) 7月の西日本豪雨は平成最悪の豪雨災害でした。日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者ら逮捕し会長職などを解任。

9月、北海道の胆振地方で観測史上初となる震度7の地震が起きました。また同月、台風21号が近畿地方を中心に大きな被害をもたらし関西空港は高潮で浸水して停電が発生、連絡橋にタンカーが衝突し全面閉鎖となりました。

2019年(平成31年) 4月 池袋で高齢者ドライバーが暴走し母子が犠牲に。

そして、5月(令和元年)に天皇陛下即位、ついに平成から令和へ変わります。7月に京都アニメーションにて最悪の放火事件が起きてしまいました。

9月 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会が行われました。 台風15号で、千葉県が大きな被害発生。

10月 消費税率10%スタート! 台風21号により東日本の多数の川が氾濫し、広範囲に被害をもたらしました。また同じ月、沖縄県の首里城が焼失してしまうのでした。

2020年(令和2年) 1月 中国武漢にて新型コロナウイルスが広がり、2月には世界へ広がり始めます。日本ではクルーズ客船から感染が見つかり、乗船客は船内に隔離されますが感染者が広がっていきました。

3月、WHOがパンデミック宣言。前代未聞の全国の学校が休校」となりました。春の高校野球も中止となります。マスクや消毒液などが品切れとなっていきます。そして今でも信じられませんが、志村けんさんが新型コロナで死去。この後も著名人の死去が相次ぎました。

4月、安倍首相が緊急事態宣言を発令。街から人影が急減しました。飲食業や観光業、航空業界は大打撃となっていきます。

東京五輪・パラリンピックが史上初の延期へ! 7月には再び豪雨による九州地方の河川を氾濫させ、またもや大きな被害を出したのです。8月、レバノンで大規模な爆発被害がありました。

9月 安倍首相が辞任し、新たに菅首相が選ばれる。10月 総務省、携帯電話業界の競争活性化に向けた改革が始まる。コロナによる旅行自粛の影響で鉄道や航空各社、巨額赤字見通し相次ぐ。

11月、アメリカ大統領選挙でトランプからバイデンへ。12月、イギリスで新型コロナウイルスの変異が見つかる。

そして2021年(令和3年)が始まりました。去年に引き続き、出かける時にはマスクが当たり前の生活になっています。この1年間、世界で感染した人は1億人を超しました。日本国内は50万人に近く、亡なくなるのは1万人近いのです。(国民の200人に一人が感染し、内の50人に一人が亡くなる比率)

1月が明けて、すぐに昨年よりも大幅に多い第三波(一日8000人)の感染があり、再び「緊急事態宣言」が出ました。昨年4月の最大人数(一日800人)の10倍になった数です!(夏は最大1600人でした)

また同月、日本海側を中心に記録的な大雪となり高速道路では何千台もの車が立ち往生。自衛隊が出動要請を受けました。近年は極端な大雪だったり豪雨だったりで、国内は大きな災害を与えられています。2月には、国内でも新型コロナウイルスのワクチン接種が始まりましたが、新種・変異種ウイルスが広がっていくのが抑えられるのかが重要でしょう。

そして一番怖いのは、2月も3月もあった「比較的大きな地震」です!10年前の余震と言われていますが、震度5以上になると大変に恐ろしいものです。スマートフォンに警告音が響くと、10年前を想い出した人も多かったはずです。

10年前の地震の影響で、我が家も少し歪んでしまったのが引き戸などで分かります。南海地震や伊豆地震などが警戒されていますが、本当は次にどこで大きな地震が起きるのか全く解からないのです。

あれから10年、生き延びた私たちの想い

当時の被災者の情報から知ったのは、両親や祖父母を失った人や自分独りだけ残されてしまった人がいたことでした。特に独りぼっちになった子供たちには、本当に胸を衝かれた想いだったのです。

大切な人を失ってしまった人のこの10年は、今でも当時が止まってしまっているかもしれません。それは本当にその人しか分からないことだと思います。

しかしこの10年間を耐え抜いて生きてきた人たちには、私たちとは比べ物にならないほどの「生きる力」が備わったのに違いありません。

寂しさに耐えられず希望さえ失った人たちが、この間で生きることを諦めてしまったことにも、仕方なく同感するのです。

自分がもし同じ立場に立たされたなら、もしかしたら同じことを考えるのかもしれないのです。

今こうして生きていることは、とても貴重な時間なのかもしれません。

昔、今は亡き祖母がよく言っていました。「一寸先は闇」なんだと。

全ての人が「来年もある、来月もある、来週も明日も」と思っています。

10年前まで生きていた人たちも、同じ様にそう思っていたのです。

スケジュール・メモ帳に書いてある予定も大切な事ですが、今この時間も大切な事なのでしょう。

この10年、いろいろな事がありました。そして、この先の10年もいろいろな事があるのでしょう。

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